藤田保健衛生大学物理2012年第4問

図のように、直方体で質量$M$の台を水平でなめらかな床の上に置く。質量$m_{\text{P}}$の物体Pを台の上面に置き軽くて丈夫なひもをつないで、そのひもを台の角に固定した軽い滑車に通し、ひもの他端に質量$m_{\text{Q}}$の物体Qをつける。そして台の側面に接するように物体Qをぶら下げる。ただし、物体Pと滑車を結ぶひもは水平で、滑車と物体Qを結ぶひもは鉛直になっているものとする。重力加速度を$g$とする。
まず、台と床、台と物体Pおよび台と物体Qとの間に摩擦がない場合について考える。
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  • 問1 台を右向きにある大きさの力で押したところ、物体Pと物体Qは台に対して滑らずに台と一体になって動いた。台と物体の床に対する加速度を$m_{\text{P}}$、$m_{\text{Q}}$、$g$を用いて表せ。
  • 問2 問1の台を押す力の大きさを$M$、$m_{\text{P}}$、$m_{\text{Q}}$、$g$を用いて表せ。
次に、台の側面と物体Qとの間だけに摩擦(静止摩擦係数$\mu$)がある場合を考える。
  • 問3 台を問2で求めた力で右向きに押すとき、台と物体Qとの間にはたらく摩擦力の大きさはいくらになるか。
  • 問4 台を押す右向きの力を次第に大きくしていくと、力の大きさが$F_0$を超えた直後に物体Qが上がり始めた。$F_0$を$M$、$m_{\text{P}}$、$m_{\text{Q}}$、$g$、$\mu$を用いて表せ。
  • 問5 台と物体P、物体Qを一旦静止させる。物体Qの質量を$k$倍にしてから、台を右向きにある大きさの力で押したところ物体Pと物体Qは台に対して滑らなかった。その後、この右向きの力をどんなに大きくしても物体Qが上がらないためには$k$がいくら以上である必要があるか。$M$、$m_{\text{P}}$、$m_{\text{Q}}$、$\mu$の中から必要な記号を用いて答えよ。