慶應義塾大学化学2013年第3問

以下の表に示したアミノ酸の1~3種類を用いてできたトリペプチドがある。このトリペプチドについて以下の問いに答えなさい。ただし、このトリペプチドは環状にはなっていないものとする。
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  • 1.グリシン2個とアスパラギン酸1個でできるトリペプチドは何種類あるか。そのうち、アスパラギン酸のアミノ基が遊離しているトリペプチドの構造式を上記アミノ酸の構造式の描き方に従って中性分子の形ですべて描きなさい。ただし、不斉炭素原子には*を付せ。
  • 2.このトリペプチド水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、硫酸銅(Ⅱ)水溶液を少量加えると赤紫色になった。この呈色はジペプチド水溶液では生じない。その理由を答えなさい。
  • 3.表中の異なる3種のアミノ酸からなる、あるトリペプチドに以下の実験を行った。

    <実験>このトリペプチド水溶液に水酸化ナトリウムを加えて加熱した。その後酢酸によって中和し、酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を加えたが変化は起こらなかった。

    • (1)このトリペプチドは何種類存在するか。ただし、光学異性体は考慮しないものとする。
    • (2)このトリペプチドの水溶液は、酸性、中性、アルカリ性のいずれを示すか。また、その理由を答えなさい。
  • 4.上記3のトリペプチド$2.00\times10^{-2}$gに濃硫酸、硫酸銅(Ⅱ)、および硫酸カリウムを入れ加熱し、含有される窒素原子をすべて硫酸アンモニウムとした。これに濃水酸化ナトリウム水溶液を加えて蒸留し、発生した気体を$1.00\times10^{-2}$mol/Lの希硫酸40.0mLに完全に吸収させた。この後、残った硫酸を$2.00\times10^{-1}$mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定した。この時に要した水酸化ナトリウム水溶液は何mLか答えなさい。