北里大学生物2013年第3問
神経と前に関する以下の間に答えなさい。
- 問1 神経と筋に関する以下の文が正しい場合は「(14)正しい」をマークしなさい。また、誤っている場合は、正しい文になるように下線部と入れ替える最も適切な語を答えなさい。なお、同じ選択肢を複数回答えてもよい。
- 1.神経について答えなさい。
- 〔1〕脊髄背根側にある神経節には感覚神経の細胞体がある。$\fbox{31}$
- 〔2〕有髄神経繊維において、樹状突起がむき出しになっている部分をランビエ絞輪という。$\fbox{32}$
- 〔3〕交感神経の活動により消化管の運動は促進される。$\fbox{33}$
- 〔4〕神経と骨格筋のシナプスにおける神経伝達物質はノルアドレナリンである。$\fbox{34}$
- (1)アセチルコリン
- (2)アドレナリン
- (3)インスリン
- (4)運動
- (5)介在
- (6)交感
- (7)細胞体
- (8)シュワン細胞
- (9)軸索
- (10)髄鞘
- (11)中枢
- (12)副交感
- (13)無髄
- (14)正しい
- 2.骨格筋について答えなさい。
- 〔1〕筋原繊維の太いフィラメントの長さは、収縮時の暗帯の長さに一致する。$\fbox{35}$
- 〔2〕筋細胞膜にあるナトリウムポンプの働きによって、細胞膜の内と外でカリウムイオンの濃度勾配(濃度差)が形成される。$\fbox{36}$
- 〔3〕筋組織への酸素の供給が不十分である場合、解糖によってグリコーゲンからシュウ酸が生じる。$\fbox{37}$
- 〔4〕筋原繊維の細いフィラメントはH帯に付着している。$\fbox{38}$
- (1)アクチン
- (2)横紋
- (3)カリウム
- (4)カルシウム
- (5)筋節
- (6)クエン酸
- (7)クレアチン
- (8)乳酸
- (9)尿酸
- (10)明帯
- (11)リン酸
- (12)T管
- (13)Z膜
- (14)正しい
- 1.神経について答えなさい。
- 問2 神経と骨格筋の機能の実験に関する次の文を読み、以下の問に答えなさい。なお、同じ選択肢を複数回答えてもよい。
カエルより脊髄神経繊維束と座骨神経繊維束および骨格筋を摘出した。図1アに示すように、座骨神経繊維束の中枢側の一部を脊髄腹根側と背根側に分け、神経繊維には電気刺激電極や記録電極となる5つの電極(E1~E5)、骨格筋には張力測定器を装着し、興奮の伝導と筋収縮に関する実験を行った。図1イには座骨神経繊維束を構成する個々の神経繊維の直径と、活動電位を発生させる刺激の最小値である閾値の関係をグラフで表した。また、図1ウに示すように、E3において1回の電気刺激を加えた時に、細胞外記録電極E4で測定される波形(図中のα)は、興奮にともなう神経繊維束の電位変化を表しており、その大きさは神経繊維束を構成する個々の神経繊維が発生する活動電位が足し合わされたもの(複合活動電位)である。なお、E1が装着してある脊髄腹側神経繊維束の末端部位(図1アの破線部分)は、直径が異なる5本の神経繊維だけにして他の繊維は切断してある。
以下の設問1~5の実験では、電気刺激の強さの最大値は神経繊維束のすべての神経繊維が興奮するのに十分な強さを越える値とした。
- 1.E3を刺激電極にして神経繊維束を刺激した場合、刺激強度(X)とE4で記録された複合活動電位(波形α)の大きさ(Y)との関係を表すグラフとして最も適切なものを図2より答えなさい。$\fbox{39}$
- 2.E3を刺激電極にして神経繊維束を剌激した場合、刺激強度(X)とE1で記録された複合活動電位(波形α)の大きさ(Y)との関係を表すグラフとして最も適切なものを図2より答えなさい。$\fbox{40}$
- 3.E1を刺激電極にして神経繊維束部分を刺激した場合、刺激強度(X)と張力測定器で記録された骨格筋の張力の大きさ(Y)との関係を表すグラフとして最も適切なものを図2より答えなさい。$\fbox{41}$
- 4.E3を刺激電極にして神経繊維束を刺激した場合、刺激強度(X)と張力測定器で記録された骨格筋の張力の大きさ(Y)との関係を表すグラフとして最も適切なものを図2より答えなさい。$\fbox{42}$
- 5.E2を刺激電極にして神経繊維束を刺激した場合、刺激強度(X)と張力測定器で記録された骨格筋の張力の大きさ(Y)との関係を表すグラフとして最も適切なものを図2より答えなさい。$\fbox{43}$
- 6.E3を刺激電極にして図1ウよりも刺激を強めると、E4において波形βが新たに現れ、さらに刺激を強めると、図3アに示すように刺激時点から検出された時点までの経過時間が異なる3種類の複合活動電位(波形α、β、γ)が部分的に重なったものが観察できた。図3アの場合と同じ刺激強度の条件でE4からLmm離れたE5で測定すると、図3イに示すように3種類の波形の時間間隔はさらに拡がった。剌激時点からそれぞれの波形の頂点(図中の●)が検出された時点までの経過時間を図3の数値(単位はミリ秒)から読み取り、以下の問に答えなさい。
- 〔1〕座骨神経繊維束の構成神経繊維のうち、波形βを生じさせる神経繊維の平均伝導速度が18m/秒であったとすると、E4とE5の間の距離Lは何mmか。それぞれの桁の数値を直接マークし答えなさい。ただし$\fbox{44}$は10の位の数字を、$\fbox{45}$は1の位の数字を表す。$\fbox{44}$$\fbox{45}$mm
- 〔2〕E4とE5の間において、波形γを生じさせる神経繊維の平均伝導速度は波形αを生じさせる神経繊維の平均伝導速度の何倍か。最も適した数値を答えなさい。$\fbox{46}$
- (1)$\dfrac{1}{5}$
- (2)$\dfrac{2}{9}$
- (3)$\dfrac{1}{4}$
- (4)$\dfrac{2}{7}$
- (5)2.5
- (6)3.0
- (7)3.5
- (8)4.0
- (9)4.5
- (10)5.0
- 7.座骨神経繊維束を構成している個々の神経繊維についての記述として適切なものを答えなさい。$\fbox{47}$
- A.直径が太い神経繊維ほど、伝導速度は遅くなる。
- B.直径が太い神経繊維ほど、伝導速度は速くなる。
- C.閾値が高い神経繊維ほど、伝導速度は遅くなる。
- D.閾値が高い神経繊維ほど、伝導速度は速くなる。
- (1)Aのみ
- (2)Bのみ
- (3)Cのみ
- (4)Dのみ
- (5)A、C
- (6)A、D
- (7)B、C
- (8)B、D