杏林大学化学2012年第4問

下図はベンゼンを起点とした様々な化合物に至る反応経路の概略図である。 各反応に必要な試薬. 化合物, 操作等を記した。多くの触媒は省略してある。図中の反応(A)~(C)及び化合物(D)~(I)に関する問に答えよ。問1、3、4は正解が複数あれば解答欄の該当する番号をすべてマークすること。[解答欄$\fbox{ア}$~$\fbox{シ}$]
kyorin-2012-chemistry-4-1
  • 問 1 反応(A)、(B)、(C)はそれぞれどのような反応か。該当するものを全て選べ。必要であれば同じものを2回以上選んでもよい。
    • (A) $\fbox{ア}$
    • (B) $\fbox{イ}$
    • (C) $\fbox{ウ}$
    • (1) ニトロ化
    • (2) ジアゾ化
    • (3) エステル化
    • (4) カップリング
    • (5) スルホン化
    • (6) 置 換
    • (7) 縮 合
    • (8) 付 加
    • (9) 還 元
    • (10) 酸 化
  • 間 2 (D)と(E)の縮合重合により高分子化合物(F)が生成される。 (D)、(E)、(F)として各々適当なものを、(D)は[1]、(E)は[2]、(F)は[3]の中から選べ。
    • (D) $\fbox{エ}$
    • (E) $\fbox{オ}$
    • (F) $\fbox{カ}$
    [1]
    • (1) 安息香酸
    • (2) サリチル酸
    • (3) フタル酸
    • (4) $p$-キシレン
    • (5) $\varepsilon$-カプロラクタム
    • (6) イソフタル酸
    • (7) ポリビニルアルコール
    • (8) $p$-クレゾール
    • (9) テレフタル酸
    • (10) アジピン酸
    [2]
    • (1) へキサメチレンジアミン
    • (2) メラミン
    • (3) 尿 素
    • (4) アクリル酸
    • (5) グリセロール
    • (6) 1,3-プロパンジオール
    • (7) 酢酸ビニル
    • (8) 1,2-工タンジオール
    • (9) プロピレン
    • (10) $p$-ジビニルベンゼン
    [3]
    • (1) ポリプロピレン
    • (2) ポリエステル
    • (3) アクリル繊維
    • (4) ポリアミド
    • (5) ビニロン
    • (6) レーヨン
    • (7) エボナイト
    • (8) アルキド樹脂
    • (9) メラミン樹脂
    • (10) 尿素樹脂
  • 問 3 (G)について正しいものを全て選べ。$\fbox{キ}$
    • (1) 常温で液体である。
    • (2) 金属ナトリウムと反応して水素を発生する。
    • (3) ベンゼン環上で置換反応より付加反応を起こしやすい。
    • (4) 濃硫酸を加えて無水酢酸と反応させるとエステルを作る。
    • (5) 水溶液に塩化鉄(Ⅲ)水溶液を加えると紫色を呈する。
    • (6) 水溶液中で混酸と反応させるとベンゼン環のメタの位置がニトロ化される。
    • (7) 水溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると気体を発生する。
    • (8) 水溶液に水酸化ナトリウムとヨウ素を加えて加熱すると黄色の沈殿を生じる。
    • (9) 水溶液に充分量の臭素水を加えると褐色の沈殿を生じる。
    • (10) 水溶液にフェーリング液を加えて加熱すると赤色の沈殿を生じる。
  • 問 4 (G)に(H)を付加して縮合重合させるとベークライト樹脂が合成される。(H)について正しいものを全て選べ。$\fbox{ク}$
    • (1) 酸化作用がある。
    • (2) 還元作用がある。
    • (3) エタノールの酸化により生成される。
    • (4) メタノールの酸化により生成される。
    • (5) エチレンの酸化により生成される。
    • (6) 濃硫酸を加えて130℃に加熱するとエーテルを生成する。
    • (7) 濃硫酸を加えてカルボン酸と反応させるとエステルを生成する。
    • (8) 酸化されると還元作用のある酸になる。
    • (9) 酸化されると酸化作用のある酸になる。
    • (10) 酸化されると還元作用のあるアルデヒドになる。
  • 問 5 (I)に実験操作(1)~(4)を行った。各実験操作により生じる色として最も適当なものを選べ、必要であれば同じものを2回以上選んでもよい。
    実験操作
    • (1) (I)の水溶液にさらし粉溶液を加える。$\fbox{ケ}$
    • (2) (I)の水溶液に硫酸存在下で二クロム酸カリウムを加えて加温する。$\fbox{コ}$
    • (3) 冷却した(I)の塩酸溶液に亜硝酸ナトリウムを加えた後、加温してから水酸化ナトリウム水溶液を加える。$\fbox{サ}$
    • (4) 冷却した(I)の塩酸溶液に亜硝酸ナトリウムを加えた後、冷却したまま化合物(G)の水酸化ナトリウム水溶液を加えてから加熱する。$\fbox{シ}$
    • (1) 濃青色
    • (2) 黒 色
    • (3) 青白色
    • (4) 桃 色
    • (5) 橙黄色
    • (6) 白 色
    • (7) 緑 色
    • (8) 紫 色
    • (9) 褐 色
    • (10) 無色(色の変化は生じない)