埼玉医科大学化学2013年第3問
次の文章を読み、下の問い(問1~5)に答えよ。
$\text{Ag}^+$、$\text{Cu}^{2+}$、$\text{Zn}^{2+}$、$\text{Ba}^{2+}$、$\text{Fe}^{3+}$、$\text{Al}^{3+}$のいずれかの陽イオンを1種類ずつ含む水溶液A~F(陽イオンの濃度はすべて0.10mol/L)がある。それぞれの水溶液の一部を試験管にとり、実験Ⅰ~Ⅴを行ったところ、表1に示すような結果が得られた。
実験Ⅰ それぞれの水溶液に希塩酸を加えた。
実験Ⅱ それぞれの水溶液に希硝酸を加えて酸性にした後、硫化水素ガスを通じた。
実験Ⅲ それぞれの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を少量加えた。
実験Ⅳ 実験Ⅲに続けて、それぞれの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を過剰になるまで加えた。
実験Ⅴ それぞれの水溶液にアンモニア水を少量ずつ過剰になるまで繰り返し加えた。
表1わずかに濁りを生じた | ||||||
沈殿が溶解した | 沈殿が溶解した | 沈殿が溶解した |
- 問1 水溶液A~Fに含まれる陽イオンとして最も適切なものを、下の(a)~(f)のうちからそれぞれ1つずつ選べ。
- 水溶液A $\fbox{17}$
- 水溶液B $\fbox{18}$
- 水溶液C $\fbox{19}$
- 水溶液D $\fbox{20}$
- 水溶液E $\fbox{21}$
- 水溶液F $\fbox{22}$
- (a)$\text{Ag}^+$
- (b)$\text{Cu}^{2+}$
- (c)$\text{Zn}^{2+}$
- (d)$\text{Ba}^{2+}$
- (e)$\text{Fe}^{3+}$
- (f)$\text{Al}^{3+}$
- 問2 水溶液Bについての実験Ⅴ、および水溶液Dについての実験Ⅳにおいて、沈殿が溶解した水溶液中に存在する錯イオンの化学式として最も適切なものを、下の(a)~(e)のうちからそれぞれ1つずつ選べ。
- 水溶液Bについての実験Ⅴ$\fbox{23}$
- 水溶液Dについての実験Ⅳ$\fbox{24}$
- (a)$[\text{Zn}(\text{OH})_4]^{2-}$
- (b)$[\text{Zn}(\text{NH}_3)_4]^{2+}$
- (c)$[\text{Al}(\text{OH})_4]^-$
- (d)$[\text{Cu}(\text{NH}_3)_4]^{2+}$
- (e)$[\text{Ag}(\text{NH}_3)_2]^+$
- 問3 水溶液Cについての実験Ⅱで得られた結果を説明した次の文中の$\fbox{25}$に入る語はどれか。最も適切なものを、下の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
水溶液中に含まれる金属イオンが硫化水素によって$\fbox{25}$され、同時に硫黄が生じるので濁った。
- (a)中和
- (b)加水分解
- (c)酸化
- (d)還元
- (e)活性化
- (f)遊離
- 問4 水溶液A~Fのうち、次のア~ウに当てはまるものはどれか。最も適切なものを、下の(a)~(f)のうちからそれぞれ1つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んではならない。
- ア この水溶液にへキサシアノ鉄(Ⅱ)酸カリウム水溶液を加えると、濃青色の沈殿を生じる。$\fbox{26}$
- イ この水溶液にクロム酸カリウム水溶液を加えると、暗赤(赤褐)色の沈殿を生じる。$\fbox{27}$
- ウ この水溶液を白金線につけてバーナーの炎に入れると、黄緑色を示す。$\fbox{28}$
- (a)水溶液A
- (b)水溶液B
- (c)水溶液C
- (d)水溶液D
- (e)水溶液E
- (f)水溶液F
- 問5 実験で用いた濃度(0.10mol/L)の銀イオンを含む水溶液200mLをつくるためには、硝酸銀$\text{AgNO}_3$何gを純水に溶かして200mLとすればよいか。最も近い数値を、次の(a)~(g)のうちから1つ選べ。$\fbox{29}$g
- (a)0.85
- (b)1.7
- (c)2.6
- (d)3.4
- (e)4.3
- (f)5.1
- (g)6.0