埼玉医科大学生物2012年第3問
次の問い(問1~10)について、選択肢のうちから最も適切なものを1つずつ選べ。
- 問1 顕微鏡の使用法で正しいものはどれか。$\fbox{52}$
- (1) 運搬の際にはアームを両手でつかんで移動させる。
- (2) 顕微鏡は直射日光があたる場所に置く。
- (3) 対物レンズを取り付けてから接眼レンズを取り付ける。
- (4) 高倍率の観察ではしぼりを開ける。
- (5) 視野の右上にある目標物を視野の中央に移動させるにはプレパラートを左下に動かす。
- 問2 ある倍率では、接眼ミクロメーター8目盛分が対物ミクロメーター2目盛分と一致した。同じ倍率でミドリムシを観察したところ、その大きさは接眼ミクロメーターの28目盛分であった。ミドリムシの大きさ($\mu$m)に最も近い数値はどれか。なお、対物ミクロメーター1目盛りは10$\mu$m である。$\fbox{53}\mu$m
- (1) 10
- (2) 20
- (3) 30
- (4) 40
- (5) 50
- (6) 60
- (7) 70
- (8) 80
- 問3 植物の気孔について正しいものはどれか。$\fbox{54}$
- (1) 孔辺細胞には葉緑体がない。
- (2) 通常、昼間は開き、夜間は閉じる。
- (3) サイトカイニンが働くと気孔は閉じる。
- (4) 孔辺細胞の膨圧が減少すると気孔は開く。
- (5) 多くの植物では、葉の表面と裏面にほぼ同じ数の気孔が分布している。
- 問4 生殖方法と生物との組合せで誤っているものはどれか。$\fbox{55}$
- (1) 出 芽-ヒドラ
- (2) 分 裂-アメーバ
- (3) 栄養生殖-オニユリ
- (4) 胞子生殖-アオカビ
- (5) 同形配偶子生殖-ミ ル
- 問5 卵や発生について正しいものはどれか。$\fbox{56}$
- (1) ウニの卵は端黄卵である。
- (2) カエルの胞胚腔を形成する細胞層は1層である。
- (3) カエルの卵割で割球の大きさに違いが生じるのは3回目からである。
- (4) クシクラゲの2細胞期に割球を分離すると、完全な個体が2つできる。
- (5) ウニの8細胞期の胚を赤道面で2つに分離すると、完全な幼生が2つできる。
- 問6 図2はイモリの胞胚の原基分布図である。塗りつぶした部分に由来する器官はどれか。$\fbox{57}$
- (1) 脳
- (2) 肺
- (3) 心 臓
- (4) 肝 臓
- (5) 脊椎(せきつい)骨
- 問7 植物の受精について正しいものはどれか。$\fbox{58}$
- (1) めしべの胚珠の中で胚のう細胞が減数分裂をする。
- (2) 胚のう細胞では核分裂が3回連続して起こったのち細胞質分裂が起こる。
- (3) 重複受精により胚乳核は$2n$ となる。
- (4) 重複受精はイチョウやソテツでも観察される。
- (5) 花粉管内では雄原細胞が減数分裂をして精細胞を生じる。
- 問8 ヒトの神経系について正しいものはどれか。$\fbox{59}$
- (1) 体温調節の中枢は中脳にある。
- (2) 呼吸運動調節の中枢は延髓にある。
- (3) 大脳皮質は多数の神経細胞体が集まり白色に見える。
- (4) 感覚神経は脊髄の腹根、運動神経は脊髄の背根を通る。
- (5) 脳から出て運動神経に連絡する神経の大部分は、脊髄で左右が交差している。
- 問9 進化や化石について正しいものはどれか。$\fbox{60}$
- (1) 三葉虫はジュラ紀の代表的化石である。
- (2) 地層の時代を限定できるものを示相化石、その時代の環境を推定できるものを示準化石という。
- (3) 生物の陸上への進出が可能となった地質時代は中生代である。
- (4) 古生代のカンブリア紀に爆発的に増加した動物群はバージェス動物群と呼ばれる。
- (5) 現生人類への進化を古い方から順に並べると、ホモ・エレクトス、アウストラロピテクス、ネアンデルタール人、クロマニヨン人となる。
- 問10 日本の主な植物群系について正しいものはどれか。$\fbox{61}$
- (1) スダジイは照葉樹林の優占種である。
- (2) 沖縄県では夏緑樹林が発達している。
- (3) 亜熱帯多雨林の山地ではマングローブ林が発達している。
- (4) 針葉樹林は、本州中部の山でも標高500m程度で確認できる。
- (5) 日本列島における植物群系の水平分布と垂直分布は、主に降水量の違いによって引き起こされる。