帝京大学生物2013年第5問
生物の個体数に関する次の文を読み、以下の問いに答えなさい。
「文1」
「文1」
ある湖に生息するマスの個体数(N)について、以下の内容の調査を行った。網で魚を捕獲したところ捕獲した魚の中にマスが56匹含まれていた。それらのマスに青色の印をつけ、湖に放流した3日後、再び網で魚を捕獲したところ、捕獲したマスの数は50匹、そしてその中に含まれる青色の目印がついたマスの数は14匹であった。
- 問1 「文1」のような調査法は、ある一定の空間に生息する生物の個体数を推定するときに利用できる。このような方法を( ア )法という。空欄( ア )に入る適切な語を次ページの【語群】から選び、番号で答えなさい。また、この方法による個体数の推定が可能となるための調査期間中の前提条件として不必要なものを下の【条件】の中からすべて選び、若い番号順に数字で答えなさい。ただし、すべて必要な場合は6を記入しなさい。
【条件】- 1.目印が脱落しない。
- 2.目印をつけたことによるマスの遊泳行動の変化がみられない。
- 3.目印をつけたことによる捕獲効率への影響がみられない。
- 4.マスの大量死がない。
- 5.目印をつけたことによる交尾行動への影響がみられない。
- 問2 ( ア )法を利用した個体数の推定が可能であるとした場合、この湖に生息するマスの個体数(N)は何匹と推定できるか。求めなさい。
- 問3 次の生物のうち、問1の( ア )法を用いた個体数推定に向かないものをすべて選び、若い番号順に数字で答えなさい。
- 1.ススキ
- 2.モンシロチョウ
- 3.トカゲ
- 4.ネズミ
- 5.フジツボ
ある一定の空間に生息する( イ )の生物個体の集団を個体群という。同時期に産まれた( イ )の子、卵または種子の成長にともなう生存数や死亡数の変化を示した表を生命表といい、生命表をもとに生存数の変化を表したグラフを( ウ )という。
今、「文1」の湖およびその周辺に生息する3種類の生物について、同時期に生まれた子、卵または種子の成長にともなう生存数や死亡数を解析し、図のような3つの( ウ )を作成した。
- 問4 文中の空欄( イ )、( ウ )に入る適切な語を次ページの【語群】から選び、番号で答えなさい。
- 問5 図の3つの( ウ )のうち、「文1」のマスのそれに最も近いと考えられるものを1つ選び、記号で答えなさい。また、以下の選択肢1~5のうち、図のAに近い( ウ )を示すと考えられる物をすべて選び、若い番号順に数字で答えなさい。ただし、該当する生物がいない場合は6を記入しなさい。
- 1.トノサマガエル
- 2.ニホンザル
- 3.シジュウカラ
- 4.カレイ
- 5.ハツカネズミ
- 問6 図のBの( ウ )を示した生物が相対年齢10で卵を産む場合、この生物の個体群を維持するために、雌雄1対あたり少なくとも何個の卵を産む必要があるか求めなさい。
- 問7 生命表を利用すると、生まれた個体の平均死亡年齢(平均寿命)を算出することができる。今、この湖に生息する生物Dについて生命表を得た。この表をもとに、この生物の平均寿命を求めなさい。ただし、生まれてから1歳までの間に死んだ個体は0.5年間生存したとし、1歳から2歳の間に死亡した個体は1.5年間生存したとし、以下同様に処理すること。また、答えが小数点を含む場合は、小数第二位を四捨五入し、小数第一位まで求めること。
表 生物Dの個体群における年齢と生存数との関係年齢 はじめの生存数 期間内の死亡数 0 960 48 1 912 56 2 856 75 3 781 298 4 483 398 5 85 85 6 0 -
- 1.区画
- 2.生育曲線
- 3.個体数推定
- 4.成長曲線
- 5.捕獲率平均評価
- 6.同一種
- 7.生育指数カーブ
- 8.生存曲線
- 9.類似
- 10.個体群密度推定
- 11.同属
- 12.標識再捕
- 13.死亡曲線
- 14.異種