東京慈恵会医科大学の傾向と対策

入試過去問の傾向と対策や最新の募集状況をお伝えします

記述式は空所補充、英文和訳、内容説明、英作文など。試験時間は60分で問題内容に対して短め。

発音、文法・語彙、読解、英作文と幅広い出題。なかでも文法・語彙に関する問題が他大学に比べて多く、例年大問の半分以上を占めている。重要構文や熟語・慣用表現が頻出で、空所補充で単語を書かせる問題もよく見られる。発音問題では、第1アクセントのある音節の発音について問われることが多い。読解問題のテーマは科学・医学関連のほか、芸術や西洋史分野が取り上げられることも。英作文は和文英訳が主。

分析者:久村

数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)・C(行列とその応用、式と曲線、確率分布)からの出題。試験時間は90分で問題内容に対して短い。

頻出項目は不等式の証明、確率、数列、ベクトル、微積分法。行列など。なかでも美積文法は問題量が多く難易度も高いため、ここを強みにできると差を付けられる。例年証明問題が出題されており、過去には図示問題もよく見られた。要領よく、しかも丁寧に解答を組み立てることを求められる問題が多いので、演習を積んで答案作成の訓練をしよう。

分析者:松村

物理Ⅰ・Ⅱ(Ⅱの選択分野は原子、分子の運動のみ)からの出題。2科目120分で、問題量に対してかなり短い。

大問は、例年力学と電磁気から1題ずつ、残り1題に熱量学または波動が当てられるという構成。力学では等加速度運動や運動量、力学的エネルギー保存則に関するもの、電磁気では静電界関連、磁気関連などが出題。答えのみを記述させる問題が多いが、問題内にヒントが少なく、難問も見られるので時間的にはかなり厳しい。過去問の演習でコツをつかんでおきたい。

分析者:寺田

化学Ⅰ・Ⅱからの出題。設問は答えの数値を書かせるもの、字数制限つきの論述問題など。試験時間は2科目120分で、問題内容に対してかなり短い。

理論分野の比重が大きく、無機や有機も理論分野との融合問題として出題される。理論では原子・分子、気体の理論、希薄溶液、化学平衡、中和反応、酸化還元といった幅広い知識に加えて応用力、計算力が求められる。無機・有機に関してもそれは同じで、全体的によく練られた一筋縄ではいかない問題群である。有機では有機化合物の合成・反応を確実におさえておくこと。

分析者:古牧

生物Ⅰ・Ⅱからの出題。空所補充、選択、論述など。試験時間は2科目120分で、問題内容に対して短め。

頻出分野は動物の反応、分類・進化、遺伝、タンパク質と生物体など。教科書に忠実な問題がほとんどだが、ときに専門性の高い問題が含まれる。生物用語やしくみ、規則性などについて説明させる論述問題が多く、教科書の重要項目について50字程度で説明する練習をしておきたい。実験や探究学習についてもひととおりおさえること。

分析者:高橋