愛知医科大学化学2013年第4問

次の文章を読み、問1~問7に答えよ。

主な生体高分子には多糖とタンパク質がある。多糖は単糖が縮合重合してできた高分子化合物である。デンプンはグルコースが( 1 )グリコシド結合を形成してできる直鎖構造と、( 2 )グリコシド結合により形成される分枝構造から構成されている。一方、セルロースはグルコースが( 3 )グリコシド結合した直鎖構造をしている。タンバク質はα-アミノ酸が縮合重合してできたポリペプチド構造を持つ高分子化合物であり、生命活動を支える重要な物質である。多糖・タンバク質ともに、分子量が数千から数百万に及ぶ多様な構造をしており、それらの水溶液の多くはコロイドとなる。このようなコロイド粒子は水和しており、少量の電解質を添加しても沈殿せず、親水コロイドと呼ばれる。無機化合物でもコロイドは存在し、(a)沸騰水中に塩化鉄(Ⅲ)水溶液を加えると、その生成物は凝集し赤褐色の疎水コロイド粒子となる。このようなコロイド溶液に少量の電解質を加えると沈殿を生じる。

  • 問1.( 1 )~( 3 )に当てはまる結合様式を以下の(ア)~(カ)から選び、記号で記せ。
    • (ア)α-1、4-
    • (イ)α-1、6-
    • (ウ)α-2、4-
    • (エ)β-1、4-
    • (オ)β-1、6-
    • (カ)β-2、4-
  • 問2.デンプンの分解物であるマルトースの構造式を以下の(ア)~(エ)から選び、記号で記せ。
  • aitiika-2013-chemistry-4-1
  • 問3.下線部(a)で起きる変化を化学反応式で表せ。
  • 問4.〔図1〕のグリシンとアラニンの構造式を参考にして、グリシン1分子とアラニン1分子からなる3種類のジペプチドの構造式を記せ。ただし、光学異性体やイオンの状態は考慮しなくてもよい。
  • aitiika-2013-chemistry-4-2
  • 問5.次の(ア)~(オ)の記述のうちから正しいものをすべて選び、記号で記せ。
    • (ア)コロイド溶液に少量の電解質溶液を加えて沈殿させたものがゲルである。
    • (イ)疎水コロイドの凝析を妨げる親水コロイドを保護コロイドという。
    • (ウ)セッケンのように分子が多数集まって作るコロイドを分散コロイドという。
    • (エ)コロイド溶液に横からレーザー光線を当てると光散乱が観察される。
    • (オ)コロイド溶液を限外顕微鏡で観察すると、コロイド粒子が不規則に動いているのが見える。
  • 問6.高分子化合物の分子量測定には浸透圧法が有効である。一定の分子量をもつ高分子化合物0.50gを水に溶解し500mLとし、その水溶液の浸透圧を27℃で測定したところ$1.2\times10^2\text{Pa}$であった。この高分子化合物の分子量はいくらか。有効数字2桁で答えよ。
  • 問7.近年、質量分析装置の開発により、生体高分子の分子量が正確に測定できるようになった。そこで、人工タンパク質を合成し、その分子量の測定を試みた。まず、グリシン分子とアラニン分子が交互にペプチド結合した直鎖状の人工タンパク質を合成した。その人工タンパク質は、分子Aや分子Bなど重合度の異なる複数の分子の混合物であった。その人工タンパク質の分子量を質量分析装置で測定して、その測定結果を〔図2〕のように横軸を分子量、縦軸を分子の数で表示した。分子Aの分子量$\text{M}_A$は6361であった。
    aitiika-2013-chemistry-4-3
    • (1) 分子Aの重合度(1分子に含まれるアミノ酸の数)を求めよ。
    • (2) 分子Bは、含まれるアミノ酸が分子Aよりひとつ多い。分子Bの分子量$\text{M}_B$はいくらか。整数で答えよ。