藤田保健衛生大学化学2012年第5問

次の文章を読んで、下の問い(問1~7)に答えよ。構造式は下の例にならって価標を省略せずに書け。
fujita-2012-chemistry-5-1

触媒と希硫酸の存在下でアセチレンに酢酸を作用させると化合物Aが生じる。少量の酸を加えた多量の水に化合物Aを加え、よくかきまぜながら温めて加水分解し、その反応液を蒸留すると、最初に留出する刺激臭のある化合物Bが得られる。(a)この化合物Bにヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えて温めると、特異臭のある黄色沈殿が生ずる。また、化合物Bは化合物Aの加水分解によって生じた化合物Cが不安定であるため、その化合物Aが異性化することによって生ずる。

(b)触媒と塩化アンモニウムの存在下でアセチレンにシアン化水素を作用させると化合物Dが生じる。化合物Dを加水分解すると化合物Eとアンモニアが生じ、その化合物Eにメタノールを濃硫酸の存在下で反応させると、化合物Fが生じる。化合物Fは、化合物Aと異性体の関係にある。(c)化合物Dと塩化ビニルを共重合させると、合成繊維ができる

  • 問1 化合物Aと化合物Dはアセチレンとの共通の反応で生ずる。その反応の名称を書け。
  • 問2 化合物Aと化合物Fはどのような異性体の関係にあるか。その異性体の名称を書け。
  • 問3 化合物Aと化合物Fの構造式を書け。
  • 問4 化合物Cの化学式と名称を書け。
  • 問5 下線(a)の反応で得られた沈殿の化学式を書け。
  • 問6 下線(b)の反応を反応式で示せ。
  • 問7 下線(c)の反応で生ずる合成繊維の共重合体の構造式を書け。