福岡大学生物2012年第4問
耳の構造と聴覚に関する次の文章を読み、問1~問5に答えよ。
ヒトは耳によって空気の振動である音の強弱、高低などを識別している。音は、先ず耳殼で集められ、外耳道を通り、鼓膜を振動させる。(a)その振動は中耳の( イ )を経て、内耳のうずまき管に伝えられる。うずまき管の中にある基底膜の上には( ロ )と呼ばれる器官があり、感覚毛をもつ多数の聴細胞が配置されている。聴細胞の感覚毛の先端はおおい膜に触れるようになっていて、音による振動の結果、聴細胞は興奮する。そのシグナルは聴神経を経て聴覚中枢へ伝わっていく。また、内耳では( ハ )と半規管と呼ばれる2つの平衡感覚器があり、体の傾きや回転を感じることができる。
- 問1 図1のA、Bを参考にして、文中の( イ )~( ハ )に適切な語句を記入せよ。
- 問2 うずまき管の内部を満たしているものは何か。
- 問3 下線(a)の過程を経ることで、振動はどのような作用を受けるか。次の(イ)~(ニ)から最も適切なものを1つ選び、記号で答えよ。
- (イ) 振動が電気信号に変換される。
- (ロ) 振動の周波数が増幅される。
- (ハ) 振動の継続時間が延長される。
- (ニ) 振動による圧力が増強される。
- 問4 耳管は中耳とつながり、鼓膜内外での気圧差調節を担う管である。耳管のもう片方はどこに開口しているか。
- 問5 音の高低を区別するもとになっている現象について、次の(イ)~(ニ)から正しいものを1つ選び、記号で答えよ。
- (イ) 高い音ではうずまき管の入口付近の基底膜が振動し、低い音ではうずまき管の奥のほうの基底膜が振動する。
- (ロ) 高い音ではうずまき管の奥のほうの基底膜が振動し、低い音ではうずまき管の入口付近の基底膜が振動する。
- (ハ) 高い音ではうずまき管の入口付近のおおい膜が振動し、低い音ではうずまき管の奥のほうのおおい膜が振動する。
- (ニ) 高い音ではうずまき管の奥のほうのおおい膜が振動し、低い音ではうずまき管の入口付近のおおい膜が振動する。