福岡大学物理2013年第2問
弦の振動に関して、以下の文中の四角内に入れるのに適当なものを解答群の中からひとつ選び、その番号を解答欄に記入せよ。
- (i) ギターやバイオリンなどの弦楽器は、弦を振動させて音を出す。この弦を伝わる波の速さ$V$は、弦を張る力(張力)$F$が$\fbox{1}$ほど大きくなり、弦の単位長さあたりの質量(線密度)$\rho$が$\fbox{2}$ほど大きくなる。ここで、$V$、$F$、$\rho$の間の関係を、
\[V=F^a\rho^b\]
のように表してみよう。両辺の次元を比較することにより、$a$、$b$の値を求めたい。基本の物理量として用いる質量、長さ、時間の次元をそれぞれ、[M]、[L]、[T]で表すと、例えば、速さ$(=距離\div時間)$の次元は、
\[[LT^{-1}](=[L]\div[T]),\]
加速度$(=速度の変化\div時間)$の次元は、
\[[LT^{-2}](=[LT^{-1}]\div[T])\]
で表される。
- (ア) 張力$F$の次元を[M]、[L]、[T]で表すと、[$\fbox{3}$]で表される。
- (イ) 線密度$\rho$の次元を[M]、[L]、[T]で表すと、[$\fbox{4}$]で表される。
- (ウ) 速さ$V$の次元と$F^a\rho^b$の次元が等しいことから、$a$、$b$の値を求めると、$a=\fbox{5}$、$b=\fbox{6}$となる。
(ii) 図のように、線密度$\rho$の弦の一端をおんさにつけ、水平に移動できる滑車を通して他端におもりをつるし、おんさを鳴らして水平に張った弦$\text{PQ}$を振動させる実験を行った。
まず弦$\text{PQ}$の長さを$D$、おもりの質量を$m$にして、おんさを振動させたところ、弦が振動して腹の数が1個の定常波が生じた。
- (エ) この定常波の波長は$\fbox{7}\times D$である。
- (オ) 重力加速度の大きさを$g$とすると、弦の張力は$\fbox{8}$であるから、弦を伝わる波の速さは$V=\fbox{9}$である。
- (カ) このおんさの振動数は$\fbox{10}\times\dfrac{V}{D}$である。
- (キ) おもりの質量だけを変えて定常波の腹の数を2個にするには、おもりの質量を$\fbox{11}\times m$にすればよい。
つぎに、弦の長さを$2D$にして弦を振動させた。
- (ク) おもりの質量を$m$にしたときに生じる定常波の波長は$\fbox{12}\times D$であり、腹の数は$\fbox{13}$である。
- (ケ) 基本振動が生じるようにするには、おもりの質量を$\fbox{14}\times m$にすればよい。
- [11] 小さい
- [12] 大きい
- [13] $-3$
- [14] $-2$
- [15] $-1$
- [16] $-\dfrac{1}{2}$
- [17] $-\dfrac{1}{3}$
- [18] $-\dfrac{1}{4}$
- [19] $0$
- [20] $\dfrac{1}{8}$
- [21] $\dfrac{1}{6}$
- [22] $\dfrac{1}{4}$
- [23] $\dfrac{1}{3}$
- [24] $\dfrac{1}{2}$
- [25] $1$
- [26] $2$
- [27] $3$
- [28] $4$
- [29] $6$
- [30] $8$
- [31] LT-1
- [32] LT-2
- [33] LT-3
- [34] MLT-1
- [35] MLT-2
- [36] ML-1
- [37] ML-2
- [38] ML-3
- [39] $mg$
- [40] $2mg$
- [41] $4mg$
- [42] $\dfrac{mg}{\rho}$
- [43] $\dfrac{2mg}{\rho}$
- [44] $\dfrac{4mg}{\rho}$
- [45] $\sqrt{\dfrac{mg}{\rho}}$
- [46] $\sqrt{\dfrac{2mg}{\rho}}$
- [47] $\sqrt{\dfrac{4mg}{\rho}}$