岩手医科大学化学2013年第2問

次の文は、右下の図を結晶における単位格子の模式図として考え、化学結合の特徴と構成粒子間の結合力について述べたものである。以下の(1)~(5)の問に答えなさい。

塩化ナトリウムの結晶では黒丸が(ア)であるから、この黒丸どうしには(イ)力が及ぼし合い、(ア)間に結合力が働くことで安定な(ア)結合(Ⅰ)の結晶となる。また、ダイヤモンド(Ⅱ)のような(ウ)の単体では黒丸が(エ)であるため、これらの(エ)間には(オ)結合(Ⅲ)により極めて強い結合力が働き安定な結晶となる。一方、ナフタレン(Ⅳ)の場合において黒丸は(カ)であるため、この(カ)自身がすでに(エ)間の化学結合により結びついている。(カ)からなる結晶は(キ)力によって結合しているため、黒丸どうしには(ア)結合や(オ)結合との間でみられる化学結合とは違い、弱い結合力が働いているにすぎない。

iwateika-2013-chemistry-2-1
  • (1)(ア)~(キ)に適切な語句や数値などを入れ、文を完成させなさい。
  • (2)次の物質の中で下線(Ⅰ)の結合からなるものを記号ですべて挙げなさい。ただし、適するものがない場合には「なし」と答えなさい。
    • (a)二酸化ケイ素
    • (b)二酸化炭素
    • (c)三酸化硫黄
    • (d)硫化銀
    • (e)硫化水素
  • (3)下線(Ⅱ)とグラファイトのように、同じ成分元素からなる単体を何というか答えなさい。
  • (4)下線(Ⅲ)において結合に使用されていない電子対を何というか答えなさい。
  • (5)下線(Ⅳ)の物質を分子式で書きなさい。