岩手医科大学化学2012年第5問

次の文を読み、下記の(1)~(4)の問に答えなさい。(原子量は$\text{H}=1.00$、$\text{C}=12.0$、$\text{N}=14.0$、$\text{O}=16.0$とする)
  • ・アミノ酸は酸性を示す(ア)基と塩基性を示す(イ)基を分子内にもつ化合物で、これらの2つの官能基が同一炭素原子に結合しているアミノ酸を(ウ)という。(ウ)どうしのアミド結合を(エ)結合といい、タンパク質は多数の(ウ)が連結したポリペプチドからできている。タンパク質を希酸で加水分解したとき、(ウ)だけを生じるタンパク質を(オ)、(ウ)以外に糖・リン酸・核酸などの物質も同時に生成するタンパク質を(カ)という。[I]タンパク質に水酸化ナトリウム水溶液と硫酸銅(II)水溶液を加えると、呈色反応を示して(a)色に変化する。また、[II]タンパク質に濃硝酸を加えて加熱すると(b)色になり、さらにアンモニア水を加えると(c)色に変化する。この反応は、タンパク質中に存在するベンゼン環が(キ)されることに基づく反応である。
  • ・あるタンパク質を加水分解したときトリペプチドAが生じた。トリベプチドAは不斉炭素原子をもたないアミノ酸2分子と、下線(II)の反応を示すアミノ酸1分子から構成されていた。
  • (1) 上記文中の(ア)~(キ)に適切な語句を入れ、(a)~(c)には適切な色を下から記号で選び文を完成させなさい。
    • (A) 緑
    • (B) 青
    • (C) 黒
    • (D) 赤紫
    • (E) 黄
    • (F) 白
    • (G) 橙黄
    • (H) 褐
  • (2) 下線[I]および[II]の反応名をそれぞれ答えなさい。
  • (3) トリベプチドAがグリシン$(\text{C}_2\text{H}_5\text{NO}_2)$とチロシン$(\text{C}_9\text{H}_11\text{NO}_3)$から構成されるとき、トリベプチドAの分子量を求めなさい。
  • (4) トリペプチドAの考えられる構造は何種類か答えなさい。 ただし、 光学異性体は考えないものとする。