近畿大学生物2012年第4問
次の文章を読んで下の問いに答えよ。
光は植物の成長に欠かせない重要な環境要因である。光環境が異なると、そこに生活している植物の種類に違いが見られる。たとえば、ドクダミは林内の日陰にしばしば群生し、セイヨウタンポポは道端や牧草地などの開けたところに多く見られる。また、群落内のブナでは、同じ植物体の中でも部位によって受ける光の量に差があるが、それに応じて葉の構造にいくらか違いが見られる。
図は、ドクダミとセイョウタンポポについて、光(白色光)の強さ以外の条件は同じにして、光合成と光の強さの関係を調べた結果である。
- 問1. 図の縦軸は光合成の程度を表している。これは一般に何の値を用いて表されるか。
- 問2. ドクダミに対応する曲線は、図の曲線Aと曲線Bのどちらか。
- 問3. 曲線Aにおける補償点はどれか。図中のa~dから選び、記号で答えよ。
- 問4. 補償点の意味は何か。45字以内で答えよ。
- 問5. 曲線Aの植物について、図のvの値を求めたい。どのような条件下で、 何を測定すればよいか。35字以内で答えよ。
- 問6. 曲線Aの植物の見かけの光合成速度を表すのはどれか。図中のi~vから選び、記号で答えよ。
- 問7. 下線部について、光がよく当たる葉では、そうでない葉と比べると、葉の構造の何がどのように異なるのか。35字以内で答えよ。
- 問8. 曲線Aのαの値を、より大きくしたい。このことについて、次の(ア)~(オ)から適当なものを選び、記号で答えよ。
- (ア) 植物の種類によって決まった値であり、大きくすることはできない
- (イ) 白色光ではなく青色光を用いる
- (ウ) 白色光ではなく緑色光を用いる
- (エ) 二酸化炭素の濃度を高くする
- (オ) 温度を低くする
- 問9. 実験室内で、鉢植えにした曲線Aの植物に図のbの強さの光(白色光)を与え、[12時間の明条件・12時間の暗条件]のもとで4週間栽培する。この植物はどのようになると推定できるか。次の(ア)~(エ)から選び、記号で答えよ。なお、光以外の条件は生育に十分なものとする。
- (ア) 生育にとって最適な条件下と同じ程度に成長する
- (イ) 生育にとって最適な条件下に比べ、いくらか程度が低いが成長する
- (ウ) 枯れることはないが、成長もしない
- (エ) 枯れる