近畿大学化学2013年第1問

次の問(1)、問(2)に答えよ。
  • 問(1) 図1はカルシウムの化合物の反応の概略を示したものである。図中の(1)~(6)に必要な試薬あるいは操作を、次の選択群の中から選べ。また、(あ)から(お)までの化合物を化学式で表し、その化合物名を答えよ。さらに、化合物$\text{CaCl}(\text{ClO})・\text{H}_2\text{O}$の名称を答えるとともに、そこに含まれる$(\text{ClO})$について構成元素の酸化数を答えよ。
    (選択群)
    • 希硫酸
    • 希塩酸
    • 塩素ガス
    • 炭酸ガス
    • 加熟
    • 冷却
  • kinki-2013-chemistry-1-1
  • 問(2) 次の酸化還元滴定に関する実験について、以下の設問(a)~(d)に答えよ。

    ある過酸化水素水の濃度を決定するために、シュウ酸ナトリウム$(\text{COONa})_2$0.670gを秤量し、メスフラスコを用いて正確に100mLとした(溶液A)。次に、過マンガン酸カリウム$\text{KMnO}_4$約0.6gを秤量して200mLビーカーを用いて水に溶解させ、およそ0.02mol/Lの過マンガン酸カリウム水溶液(溶液B)を調製し、これをビュレットに入れた。コニカルビーカーに溶液Aを15.0mlと希硫酸5mLを入れ、溶液Bを滴下したところ、14.5mLで終点となった。続いて、目的の過酸化水素水を正確に200倍に薄めたのち、その溶液15.0mLと希硫酸5mLをコニカルビーカーに入れ、溶液Bで滴定したところ、13.2mLで終点となった。

    • (a)酸性水溶液中におけるシュウ酸イオンと過マンガン酸イオンの反応を化学反応式で表せ。
    • (b)この実験において、滴定の終点(当量点)はどのように判断するか。
    • (c)過マンガン酸カリウム水溶液(溶液B)の正確な濃度を有効数字3桁で求めよ。
    • (d)200倍に薄める前の過酸化水素水の濃度を有効数字3桁で求めよ。