近畿大学生物2013年第3問

次の文章を読んで下の問いに答えよ。

骨格筋は円筒形をした$\fbox{ア}$が多数集まってできており、$\fbox{ア}$の細胞質には多数の$\fbox{イ}$が束になって存在する。$\fbox{イ}$は2種類の織維状の構造体が交互に配列することにより、Z膜で区切られた$\fbox{ウ}$という規則的な構造を繰り返している。骨格筋の収縮は、この2種類の構造の滑り運動により生じる。収縮が生じる際には、まず運動神経の興奮が神経の$\fbox{エ}$の末端まで伝わり、末端から神経伝達物質である$\fbox{オ}$が放出される。$\fbox{オ}$によって$\fbox{ア}$の細胞膜が興奮すると、興奮が細胞膜から細胞内の$\fbox{カ}$に伝わり、$\fbox{カ}$から$\fbox{キ}$イオンが細胞質基質中に放出される。すると、エネルギーを利用して滑り運動が生じ、筋肉が収縮する。

筋収縮の直接のエネルギー源は$\fbox{ク}$である。筋肉に蓄えられている$\fbox{ク}$はわずかであり、強縮を数秒間持続すると消失する。さらなるエネルギーは筋肉に含まれる$\fbox{ケ}$の分解により供給される。強い収縮を続けると$\fbox{ケ}$も10秒程度で消失し、その後は解糖や$\fbox{コ}$によって供給されるエネルギーを利用する。

随意的に骨格筋を収縮させ、収縮により生じる力の強さを変化させたときに、その筋肉の興奮の大きさがどのように変化するか調べたところ、下図の結果1が得られた。ここで計測した筋肉の興奮の大きさは、その筋肉に含まれる多数の$\fbox{ア}$の興奮の総和を示すものとする。さらに、最大の力の強さをできるだけ長く維持しようと試みたときの、力の強さと筋肉の興奮の大きさの変化を調べたところ、結果2が得られた。

kinki-2013-biology-3-1
  • 問1.文章中の$\fbox{ア}$~$\fbox{コ}$に入る最も適切な語句を、解答欄に記入せよ。
  • 問2.下線部の2種類の構造体をそれぞれ何と呼ぶか。
  • 問3.結果1で、力の強さを大きくしたときに、筋肉の興奮も大きくなっていったのはなぜか。50字以内で答えよ。
  • 問4. 結果2の横軸の10秒から30秒にかけて、筋肉の興奮の大きさはほとんど変化していないが、力の強さが低下していったのはなぜか。50字以内で答えよ。