杏林大学生物2013年第3問

発生に関する問1~問6に答えよ。
  • 問1 ニワトリ胚の図中a、b、cの部位から皮膚を切り取り、トリプシン溶液に一定時間浸したのち、表皮と真皮に分離する。下記(1)~(9)の組み合わせで培養すると、その組み合わせにより、ウロコ、翼の羽毛、背中の羽毛が形成される。
    • このうち、ウロコを形成する場合をすべて選べ。$\fbox{ア}$
    • また、翼の羽毛を形成する場合をすべて選べ。$\fbox{イ}$
    • (1)aの表皮-aの真皮
    • (2)bの表皮-bの真皮
    • (3)cの表皮-cの真皮
    • (4)bの表皮-cの真皮
    • (5)aの表皮-bの真皮
    • (6)bの表皮-aの真皮
    • (7)cの表皮-bの真皮
    • (8)cの表皮-aの真皮
    • (9)aの表皮-cの真皮
    kyorin-2013-biology-3-1
  • 問2 問1の実験結果の解釈として適切なものを以下の(1)~(5)からすべて選べ。$\fbox{ウ}$
    • (1)翼の羽毛の形成には内胚葉と中胚葉の相互作用が働いている。
    • (2)ウロコの形成には中胚葉と外胚葉の相互作用が働いている。
    • (3)ウロコ、翼の羽毛の形成には内胚葉と外胚葉の相互作用が働いている。
    • (4)真皮の分化は、組み合わせた上皮が由来する部位によって変わる。
    • (5)表皮の分化は、組み合わせた真皮が由来する部位によって変わる。
  • 問3 問1のbの部位の皮膚を採取し、表皮と真皮を分離した後、それぞれ別々に培養すると表皮はどうなるか。最も適切なものを以下の(1)~(5)から1つ選べ。$\fbox{エ}$
    • (1)ウロコを形成する。
    • (2)翼の羽毛を形成する。
    • (3)背中の羽毛を形成する。
    • (4)ウロコ、翼の羽毛、背中の羽毛いずれも形成しない。
    • (5)真皮に変化する。
  • 問4 ニワトリ5日胚の眼球の角膜上皮とハツカネズミ14日胚の背側の皮膚の真皮を組み合わせて培養するとどうなるか。最も適切なものを以下の(1)~(5)から1つ選べ。$\fbox{オ}$
    • (1)ウロコを形成する。
    • (2)羽毛を形成する。
    • (3)毛を形成する。
    • (4)角膜を形成する。
    • (5)何も形成しない。
  • 問5 問4の実験結果の解釈として適切なものを以下の(1)~(5)からすべて選べ。$\fbox{カ}$
    • (1)二ワトリ胚の角膜上皮は、ハツカネズミ胚の背側の真皮に対して、ニワトリに特異的な分化をする。
    • (2)ニワトリ胚の角膜上皮は、ハツカネズミ胚の背側の真皮に対して、ハツカネズミに特異的な分化をする。
    • (3)間充織から送られてくる指令は、種の境界を越えて上皮に作用する。
    • (4)上皮から送られてくる指令は、種の境界を越えて間充織に作用する。
    • (5)間充織から送られてくる指令は、種の境界を越えては作用しない。
  • 問6 以下の図の左は発生途中の二ワトリ胚の全体像である。右は左の棒線の部位で切断した横断像である。$\fbox{キ}$、$\fbox{ク}$、$\fbox{ケ}$、$\fbox{コ}$の部位からできる構造として適切なものを以下の(1)~(0)からそれぞれ1つ選べ。
    • (1)心臓
    • (2)肺
    • (3)腎臓
    • (4)脳
    • (5)背骨
    • (6)脊髄
    • (7)肝臓
    • (8)胃の内壁
    • (9)骨格筋
    • (0)真皮
    kyorin-2013-biology-3-2