日本医科大学化学2012年第3問
下記の文章を読んで、問いに答えなさい。ただし、1価の弱酸HXおよびHYの電離定数はそれぞれKX=1.0×10−5mol/LおよびKY=1.0×10−9mol/Lである。また、水のイオン積をKW=1.0×10−14(mol/L)2とする。必要であれば、log102=0.30として計算しなさい。
いま、弱酸HXと弱酸HYの混合水溶液を溶液Aとする。溶液AのpHは3.00である。このときの弱酸HXおよび弱酸HYのモル濃度はそれぞれCX[mol/L]およびCY[mol/L]であり、CYはCXの4.0倍である。また、溶液内では電離平衡(a)および(b)がそれぞれ成り立つ。
HX⇆H++X− HY⇆H++Y−溶液Aの弱酸HXに着目すると、(a)のように一部が電離してX−イオンとなっているため、HX分子のモル濃度[HX]とX−イオンのモル濃度[X−]には次の関係がある。 [HY]+[X−]=ア また、弱酸HXの電離度αXは、アおよび[X−]のみを用いて次のように定義される。 αX=イ よって、αXは、KXおよび[H+]のみを用いて次式で表される。
αX=ウつぎに、濃度がCX[mol/L]のNaOH水溶液を溶液Aに加えてpHを4.70としたものを溶液Bとした。このとき、溶液Aの場合と同様に、HXとX−の間に(a)の電離平衡が成立する。したがって、溶液中の濃度比[X−]/[HX]は、KXおよびpHと次の関係にある。
log10[X−][HX]=エ最後に、CX[mol/L]のNaOH水溶液を溶液Bに加えて溶液Cとした。溶液Cを得るために溶液Aに加えられたNaOH水溶液の総体積は溶液Aの体積と等しい。
溶液A~Cにおいては、HX分子およびHY分子と、それらが電離してできるX−イオンおよびY−イオンとが、さまざまな濃度で共存する。この4種類の分子やイオンを比較すると、溶液Cではオ分子とカイオンが他の2つに比べて低い濃度で存在する。
- 問1 アに最も適したものをa~fの中から選んで記号を書きなさい。
- a. [H+]
- b. CX
- c. CX+[H+]
- d. CX−[H+]
- e. CX[H+]
- f. [H+]CX
- 問2 イ~エに最も適した式を書きなさい。
- 問3 オおよびカに最も適した分子式およびイオン式を書きなさい。
- 問4 溶液Aについて、濃度比[Y−]/[X−]の値を求め、有効数字2桁で書きなさい。
- 問5 CXは何mol/Lですか。有効数字2桁で書きなさい。
- 問6 溶液BにおけるαXの値を求め、有効数字2桁で書きなさい。
- 問7 溶液Cにおいてはオとカのモル濃度は等しい。溶液Cの[H+][mol/L]を求め、有効数字2桁で書きなさい。