日本医科大学物理2013年第1問

地球の中心を原点とする座標系を慣性系と仮定し、下記の文章の四角に適した答えを書きなさい。ただし、地球は一様な密度で半径が$R$[m]の球と考え、その自転周期を24時間とし、地球以外の天体による影響を考慮しない。また、重力加速度を$g$[m/s2]として、万有引力定数を解答に含めてはならない。なお、解答に平方根が現れた場合、特にそれを開く必要はない。

空気抵抗を無視して、人工衛星が仮に地表すれすれの円軌道をまわるとすると、この人工衛星の速さは$\fbox{ア}$[m/s]である。この速さは、第1宇宙速度とよばれている。また、第2宇宙速度は、地表から、地球の引力にさからって無限の遠方まで行くために必要な最小の速さのことをいうが、その速さは$\fbox{イ}$[m/s]となる。

気象観測や衛星放送に利用されている静止衛星は、地球の中心から一定距離の軌道上に存在している。その円軌道の半径を$r$[m]とするとき、円軌道の半径が$r/4$[m]の人工衛星は地球を1周するのに$\fbox{ウ}$時間かかる。

次に、質量$3m$[kg]で、半径$r$[m]の円軌道上をまわっている人工衛星について考える。この人工衛星は、進行方向側に質量$m$[kg]の人工衛星本体、進行方向と反対側に質量$2m$[kg]の燃料の部分から構成されているが、ある瞬間、非常に短い時間ですべての燃料を進行方向と反対方向へ噴射した。その結果、人工衛星本体は無限遠方に飛んでいってしまう最小の速さとなったが、その速さは地球の中心から見ると$\fbox{エ}$[m/s]である。また、すべての燃料が地球の中心から見て同じ速さで噴射されたとすると、その速さは$\fbox{オ}$[m/s]である。