大阪医科大学生物2012年第1問

次の文章を読み、設問に答えよ。
ヒトの腎臓は、腹腔の背側に左右一対あり、内部に$\fbox{1}$と呼ばれる構造が、腎臓1個あたりに約100万個ほど存在する。$\fbox{1}$は、$\fbox{2}$と$\fbox{3}$から構成され、$\fbox{2}$は$\fbox{4}$が糸球体を包む構造をとっている。腎動脈から腎臓に流入した血液は、糸球体でろ過され、$\fbox{4}$へ出て原尿となり、$\fbox{3}$で生体に必要な成分が血液に再吸収される。再吸収されなかった老廃物の尿素などは$\fbox{5}$を経て、腎うからぼうこうへ送られ、尿として排出される。
  • 問1 $\fbox{1}$~$\fbox{5}$の空欄に適当な語句を入れよ。
  • 問2
    • (1) 健康なヒトの場合、血しょう中に存在し、糸球体でほとんどろ過されない生体成分名( A )と、原尿からほぼ完全に再吸収される水以外の生体成分名( B )を1つずつ答えよ。
    • (2) 糸球体でのろ過と、原尿からの再吸収という2つの物質輸送のしくみの違いを説明せよ。
  • 問3 腎臓には、尿生成というはたらき以外に、血液に関して何を一定に保つはたらきがあるか、1つ答えよ。
  • 問4 物質Aは体内で合成も分解もされず、糸球体でろ過され、血液に再吸収されることもなく、全て尿中に排出される物質である。それゆえに物質Aを利用して、糸球体からろ過されて生成される原尿量を知ることができる。健康なヒトに物質Aを投与後、物質Aの血しょう中濃度、原尿中濃度、尿中濃度を測定したところ、それぞれ1.1mg/mL、1.1mg/mL、132mg/mLであった。1分あたりの尿生成量は1mLとする。
    • (1) 原尿から尿中へ移行した物質Aの濃縮率(倍)を答えよ。(有効数字2桁)
    • (2) 1日あたりの原尿生成量(L/日)を答えよ。(有効数字3桁)
    • (3) 原尿中の物質B(5mg/mL)のうち90%は再吸収される。物質Bの尿中排出量(g/時間)を答えよ。(有効数字2桁)