埼玉医科大学化学2012年第4問
次の文章を読み、下の問い(問1~4) に答えよ。
下に示すように、二重結合をもつ炭化水素にオゾンO3とZnを作用させてオゾン分解すると、二重結合をもつ炭素原子に水素原子が結合している場合はアルデヒドを生じ、水素原子が結合していない場合はケトンを生じる(R1、R2、R3はアルキル基)。

この反応を利用し、分子式C9H16からなる二重結合をもつ炭化水素Aをオゾン分解すると、3つの化合物B、C、Dをそれぞれ同じ物質量で生じた。B、C、Dに硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液を作用させると、Bは反応しなかったが、CおよびDは酸化が起こって、それぞれ化合物EおよびFを生じた。EおよびFのそれぞれに酸触媒存在下、エタノールを反応させると、いずれもエステルを生じ、その際、EはFに比べて2倍のエタノールを消費した。
また、A~Dについては、以下の(あ)~(か)のことがわかった。
- (あ) Aは、メチル基1つが炭素鎖から枝分かれした構造をもつ。
- (い) Aは、末端にCH2=CH−またはCH2=C(CH3)−からなる構造をもたない。また、1つの炭素原子に二重結合を2つもつ構造(=C=)ももたない。
- (う) A 1.0molに、暗所で臭素Br2を作用させると、Br2 2.0molを消費した。
- (え) Bはヨードホルム反応を示したが、A、C、Dはヨードホルム反応を示さなかった。
- (お) C、Dはフェーリング液を還元したが、A、Bはフェーリング液を還元しなかった。
- (か) BとDは互いに構造異性体である。
- 問1 二重結合をもつ炭化水素Aの構造式として最も適切なものを、次の(1)~(25)のうちから1つ選べ(幾何異性体は考えなくてよい)。選択肢から2桁の番号を選んでマークする場合には、十の位と一の位の数字を同じ解答番号にマークせよ(例えば(10)は(1)と(0)をマークする)。ただし、(11)、(21)、(22)はない。38
- 問2 化合物B、C、Dの構造式として最も適切なものを、下の(1)~(24)のうちからそれぞれ1つずつ選べ。選択肢から2桁の番号を選んでマークする場合には、十の位と一の位の数字を同じ解答番号にマークせよ(例えば(10)は(1)と(0)をマークする)。ただし、(11)、(21)、(22)はない。
B 39 C 40 D 41 - 問3 化合物B、C、Dを触媒存在下、水素で還元すると、化合物X、Y、Zをそれぞれ生じた。このとき、次の記述(a)~(e)について、正しい場合は(1)を、誤っている場合は(0)をそれぞれマークせよ。
- (a) Xは第二級アルコール、YとZは第一級アルコールに分類される。42
- (b) XとZは1価アルコール、Yは2価アルコールに分類される。43
- (c) Yを濃硫酸存在下、130~140°Cで加熱すると、エーテル結合を2つ以上もつ分子を生じることがある。44
- (d) XとZをそれぞれ濃硫酸存在下、160°C以上で加熱すると、同じ化合物を生じる。45
- (e) Xはヨードホルム反応を示すが、YとZはヨードホルム反応を示さない。46
- 問4 化合物E、Fに関する次の記述(a)~(e)について、最も適切なものを下の(1)~(4)のうちからそれぞれ1つずつ選べ。同じ番号を繰り返し選んでもよい。
- (a) H2CO3よりも強い酸性を示す。47
- (b) 十分な量の水酸化ナトリウム水溶液で中和して生じる化合物の水溶液はアルカリ性を示す。48
- (c) 不斉炭素原子をもつ。49
- (d) へキサメチレンジアミンH2N(CH2)6NH2と縮合重合すると高分子化合物を生じる。50
- (e) カルボキシル基を1つだけもつ。51
- (1) Eのみに当てはまる。
- (2) Fのみに当てはまる。
- (3) EとFの両方に当てはまる。
- (4) EとFのどちらにも当てはまらない。