埼玉医科大学物理2013年第2問
次の文章a、bを読み、下の問い(問1~4)に答えよ。ただし、回路の導線の抵抗は無視できるものとする。また、必要であれば三角関数の加法定理cos(α+β)=cosαcosβ−sinαsinβならびにxが十分小さいときの近似式cosx≒1、sinx≒xを用いよ。
- a 図2のように、電気容量Cのコンデンサーを交流電源に接続した。時刻tにおける、bに対するaの電位をV(t)とする。この時刻に電源からaへ向かう電流をI(t)、図の左側の極板の電気量をQ(t)と記す。キルヒホッフの法則によれば、14=0が成り立つ。また、tからt+Δtの間に電気量がΔQ(t)変化したとすると、Δtが十分小さければΔQ(t)=15と近似できる。この間に電源電圧がΔV(t)変化したとすると、ΔV(t)=16が成り立つ。一方でV(t)=V0cos(ωt)(V0>0、ω>0)とすれば、ΔV(t)=17と近似できるから、I(t)=18となる。
- 問1
- (1) 14に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) V(t)+Q(t)/C
- (b) V(t)−Q(t)/C
- (c) V(t)+Q(t)
- (d) V(t)−Q(t)
- (e) V(t)+CQ(t)
- (f) V(t)−CQ(t)
- (2) 15に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) I(t)Δt
- (b) −I(t)Δt
- (c) V(t)Δt
- (d) −V(t)Δt
- (e) CΔt
- (f) −CΔt
- (3) 16に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) I(t)Δt/C
- (b) −I(t)Δt/C
- (c) V(t)Δt/C
- (d) −V(t)Δt/C
- (e) C2Δt
- (f) −C2Δt
- (4) 17に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) V0ωΔtsin(ωt)
- (b) V0ωΔtcos(ωt)
- (c) −V0ωΔtsin(ωt)
- (d) −V0ωΔtcos(ωt)
- (e) V0ωtsin(ωΔt)
- (f) −V0ωtsin(ωΔt)
- (5) 18に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) V0ωCsin(ωt)
- (b) V0ωCcos(ωt)
- (c) −V0ωCsin(ωt)
- (d) −V0ωCcos(ωt)
- (e) V0ωCtsin(ωΔt)Δt
- (f) −V0ωCtsin(ωΔt)Δt
- (1) 14に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- 問1
- b 次に、図3のように自己インダクタンスがLのコイルを同じ交流電源に接続した。tからt+Δtの短時間に電流がΔI(t)変化したとしよう。キルヒホッフの法則により、19=0となる。V(t)=V0cos(ωt)とI(t)は同じ周期を持つことが期待されるので、I(t)=I0cos(ωt+α)(I0>0)とおいて、I0とαを求めてみよう。Δtが十分小さい時ΔI(t)=20と近似できるから、V(t)=22がすべての時刻で成り立つ。従ってI0=22、およびα=23と求めることが出来る。(ただし−π<α≦πとする。)
- 問2
- (1) 19に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) V(t)+LΔI(t)Δt
- (b) V(t)−LΔI(t)Δt
- (c) LV(t)+LΔI(t)Δt
- (d) LV(t)−LΔI(t)Δt
- (e) ΔV(t)−LΔI(t)
- (f) ΔV(t)+LΔI(t)
- (2) 20に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) I0ωΔtsin(ωt+α)
- (b) I0ωΔtcos(ωt+α)
- (c) −I0(ωt+α)sin(ωΔt)
- (d) −I0(ωt+α)cos(ωΔt)
- (e) −I0ωΔtsin(ωt+α)
- (f) −I0ωΔtcos(ωt+α)
- (3) 21に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) −I0ωLsin(ωt+α)
- (b) −I0ωLcos(ωt+α)
- (c) I0ωLsin(ωt+α)
- (d) I0ωLcos(ωt+α)
- (e) −I0(ωt+α)Lsin(ωΔt)Δt
- (f) −I0(ωt+α)Lsin(ωΔt)Δt
- (4) 22に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) V0ωL
- (b) V0ωL
- (c) V0ωL
- (d) V0Lω
- (e) LωV0
- (f) LV0ω
- (5) 23に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) −12π
- (b) −14π
- (c) 0
- (d) 14π
- (e) 12π
- (f) π
- (1) 19に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- 問3 問題文a、b中にある素子を用いて図4のような回路を作成した。このとき、電源を流れる電流は24である。図4の回路で、L=1.0×10−2H、C=4.0×10−6F、V0=5.0Vとしたところ、電源を流れる電流は常に0になった。
- (1) 24に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(h)のうちから1つ選べ。
- (a) (ωL−1ωC)V0sin(ωt)
- (b) (ωL−1ωC)V0cos(ωt)
- (c) (1ωC−ωL)V0sin(ωt)
- (d) (1ωC−ωL)V0cos(ωt)
- (e) (ωC−1ωL)V0sin(ωt)
- (f) (ωC−1ωL)V0cos(ωt)
- (g) (1ωL−ωC)V0sin(ωt)
- (h) (1ωL−ωC)V0cos(ωt)
- (2) 電源電圧の振動数は25.26×10−27Hzである。答えは指数表示とし、25、26、27にそれぞれ一の位、小数第1位、指数の数字をマークせよ。ただし、25≠0とし、数値は枠に合わせて四捨五入せよ。
- (1) 24に入る式として最も適切なものを、次の(a)~(h)のうちから1つ選べ。
- 問4 図5のように、コンデンサーの容量とコイルの自己インダクタンスをそれぞれ2倍にすると、電源を流れる電流は28になった。ただしI1>0とする。
- (1) アに入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- (a) I1cos(ωt)
- (b) −I1cos(ωt)
- (c) I1sin(ωt)
- (d) −I1sin(ωt)
- (e) I1cos(ωt)+sin(ωt)
- (f) 0
- (2) I1の数値は29.30×10−31Aである。答えは指数表示とし、29、30、31にそれぞれ一の位、小数第1位、指数の数字をマークせよ。ただし、29≠0とし、数値は枠に合わせて四捨五入せよ。
- (1) アに入る式として最も適切なものを、次の(a)~(f)のうちから1つ選べ。
- 問2