聖マリアンナ医科大学生物2012年第4問
次の文章を読んで下の質間に答えなさい。
動物の分類では、発生様式が系統関係を認識するうえで重要視されている。胚葉に着目すると動物は、明瞭な胚葉を持たないものや、外胚葉と内胚葉とが分化する二胚葉性のもの、さらに中胚葉が加わった三胚葉性のものに分けられる。さらに三胚葉性の動物は、旧口(前口)動物と新口(後口)動物とに大別される。新口動物には、棘皮動物、原索動物(頭索動物、尾索動物)、脊椎動物などが含まれる。一方、旧口動物に属する動物門には、環形動物.軟体動物、節足動物などがある。また、動物は、体腔の有無や体腔と胚葉との関連から、体腔を持たないもの、偽体腔をもつもの、真体腔を持つものに分けることができる。
- 〔1〕 (1)明瞭な胚葉を持たない動物、及び(2)二胚葉性の動物に当てはまる動物門の名称をそれぞれ1つずつ答えなさい。さらに、それぞれの動物門に属する生物を1つ挙げなさい。
- 〔2〕 旧口動物と新口動物の発生学的な特徴をそれぞれ簡潔に、両者の違いが明確になるよう述べなさい。
- 〔3〕 体腔について、以下の質間に答えなさい。
- (1) 体腔とは何か説明しなさい。
- (2) 真体腔とはどのような体腔をいうのか、胚葉との関連に着目し説明しなさい。
- (3) 三胚葉性の動物のうち、真体腔を持たない動物門を1つ挙げなさい。
- 〔4〕 脊索について、以下の質問に答えなさい。
- (1) 脊索は体のどこに位置するか、説明しなさい。
- (2) 脊索はどの胚葉から作られるか、答えなさい。
- (3) 生涯にわたって脊索をもつ生物を1つ挙げなさい。
- 〔5〕 環形動物と軟体動物は発生の過程で共通の幼生期を経るので系統的に近縁だと考えられている。この幼生の名称を答えなさい。さらに、幼生の外部形態をとくに繊毛の生え方に着目して模式図で示しなさい。幼生内部の様子を示す必要は無い。