東海大学化学2013年第6問

アセチレンを原料として、つぎの方法でアセチルサリチル酸の合成を試みた。以下の各問いに答えなさい。

3分子のアセチレンを$\fbox{ ア }$を触媒として付加重合し、化合物Aを得た。この化合物Aを濃硫酸と混合して加熱して化合物Bを得た後に、水酸化ナトリウムと共に加熱して$\fbox{ Ⅰ }$することによって、化合物Cを得た。化合物Cをアセチレンを燃焼して得られた二酸化炭素と高温高圧下で反応した後に、希硫酸で処理することによって化合物Dを得た。

一方、アセチレンに$\fbox{ イ }$を触媒として水を付加して化合物Eを得た。この化合物Eを硫酸酸性溶液中でニクロム酸カリウムによって$\fbox{ Ⅱ }$することによって、化合物Fを得た。つぎに、化合物Fを十酸化四リンと共に加熱して化合物Gを得た。

最後に、化合物Dと化合物Gを混合して加熱することによって、アセチルサリチル酸が得られた。

  • 問1 空欄$\fbox{ ア }$および$\fbox{ イ }$に当てはまる適切な物質をa~ eの中から一つずつ選び、解答欄の記号にマークしなさい。
    • a.白金
    • b.赤熱した鉄
    • c.スズ粉末
    • d.硫酸
    • e.硫酸水銀(Ⅱ)
  • 問2 空欄$\fbox{ Ⅰ }$および$\fbox{ Ⅱ }$に当てはまる適切な語句をa~eの中から一つずつ選び、解答欄の記号にマークしなさい。
    • a.加水分解
    • b.縮合重合
    • c.アルカリ融解
    • d.酸化
    • e.還元
  • 問3 化合物A~Gとして適切な化合物の名称を解答欄に書きなさい。
  • 問4 アセチレンについて、誤りを含む記述をa~fの中から一つ選び、解答欄の記号にマークしなさい。ただし、アセチレンは理想気体とする。
    • a.アセチレンを空気中で燃焼すると不完全燃焼を起こし、大量のすすが生じる
    • b.アセチレンを酸素とともに燃焼すると、酸素アセチレン炎とよばれる高温の炎が得られる
    • c.標準状態(0℃、$1.01\times10^5$Pa)で4.48Lのアセチレンを完全燃焼させると、17.6gの二酸化炭素が生じる
    • d.標準状態(0℃、$1.01\times10^5$Pa)で4.48Lのアセチレンを完全燃焼させると、1.80gの水が生じる
    • e.炭化カルシウム1molを水2molと反応させると、1molのアセチレンが生じる
    • f.メタン2molを熱分解すると、1molのアセチレンが生じる