東海大学物理2013年第2問
ある波長の光を金属電極に照射すると電極から電子が飛び出すことが知られている。図に示すように、真空中に2枚の金属でできた電極Aと電極Bが平行におかれている。すべり抵抗器と直流電源を用いることにより電極A、B間の電圧は変化させることができるようになっている。電子の質量をm、電荷を−e(e>0)とし、電子に働く重力の影響、また、検流計の内部抵抗の影響は考えないものとして、以下の各問いに答えなさい。答えはそれぞれの解答群の中から最も適切なものを一つ選び、解答欄の記号にマークしなさい。
電極Bにある波長の光を照射したところ、初速v0で電子が電極Bを飛び出し検流計に電流が流れた。このとき、電圧計の指示値はV(V>0)であった。

- (1) 電極A、B間の電場の向きと、電極Bから飛び出した電子に働く静電気力の向きを求めなさい。
- (2) 電極Bから飛び出した直後の電子の運動エネルギーを求めなさい。
- (3) 電子が電極Bから電極Aに到達するまでに静電気力がする仕事を求めなさい。
- (4) 電子が電極Aに到達する直前の速さを求めなさい。
- (5) 電流が流れなくなったときの電極A、B間の電圧を求めなさい。 〔解答群〕
- (1)
- ア.
- 電場の向き:電極Bから電極Aへ向かう方向、
- 静電気力の向き:電極Aから電極Bへ向かう方向
- イ.
- 電場の向き:電極Bから電極Aへ向かう方向、
- 静電気力の向き:電極Bから電極Aへ向かう方向
- ウ.
- 電場の向き:電極Aから電極Bへ向かう方向、
- 静電気力の向き:電極Aから電極Bへ向かう方向
- エ.
- 電場の向き:紙面の奥から手前へ向かう方向、
- 静電気力の向き:電極Bから電極Aへ向かう方向
- オ.
- 電場の向き:紙面の手前から奥へ向かう方向、
- 静電気力の向き:電極Bから電極Aへ向かう方向
- ア.
- (2)
- (ア) mv0
- (イ) 12mv02
- (ウ) 2mv0
- (エ) 2mv02
- (オ) 12mv0
- (3)
- (ア) 2eV
- (イ) eV
- (ウ) 12eV2
- (エ) −eV2
- (オ) −eV
- (4)
- (ア) √v02−2eVm
- (イ) √v0−eV22m
- (ウ) v0√2eVm
- (エ) √v02−eV2m
- (オ) v0√eV2m
- (5)
- (ア) √2mv02e
- (イ) 2mv0e
- (ウ) mv02e
- (エ) mv022e
- (オ) 2mv02e
電極Bにこの波長の光を照射し続けながら、電圧計の指示値がVより増加するようにすべり抵抗器を操作すると、ある電圧になったとき電流が流れなくなった。