東京医科大学化学2012年第2問
次の問い(問1~4)に答えよ。
- 問1 結晶はア、イ、ウ、エの4種類に分類できる。これら結晶に属する物質を化学式で表すとき、アに属する物質だけ分子式で表すことができる。イに属する物質は、一般に硬いがもろいものが多い。電気伝導性を示すのは一般にウに属する物質である。結晶エに属する物質の融点は、一般に極めて高い。イ、エに属する物質を、それぞれ次の(1)~(8)のうちからすべて選び、それぞれ解答番号6、7の解答欄にマークせよ。
イ:$\fbox{6}$ エ:$\fbox{7}$- (1) アルミニウム
- (2) 一酸化窒素
- (3) ケイ素
- (4) 酸化マグネシウム
- (5) 水晶
- (6) 炭化ケイ素
- (7) 硫化亜鉛
- (8) 二酸化炭素
- 問2 次の物質が結晶として存在しているとき、粒子間に働く力として最も適当なものを、それぞれ次の(1)~(8)のうちから選べ。
ナフタレン:$\fbox{8}$ アンモニア:$\fbox{9}$- (1) 水素結合
- (2) 金属結合
- (3) 共有結合
- (4) 配位結合
- (5) イオン化エネルギー
- (6) 静電気力
- (7) 電子親和力
- (8) ファンデルワールス力
- 問3 ナトリウムの結晶は体心立方格子、銅の結晶は面心立方格子の結晶構造をとる。また、ナトリウムの単位格子の体積は銅の単位格子の1.7倍である。両者の結晶の密度の比として最も適当な数値を、次の(1)~(8)のうちから選べ。
ナトリウムの密度:銅の密度=1:$\fbox{10}$- (1) 0.36
- (2) 1.6
- (3) 2.4
- (4) 3.2
- (5) 4.7
- (6) 6.4
- (7) 9.4
- (8) 27
- 問4 次の記述のうち誤っているものを、(1)~(8)のうちからすべて選び、解答番号11の解答欄にマークせよ。
$\fbox{11}$
- (1) クロロホルムは極性分子である。
- (2) 体心立方格子中の粒子の配位数は12である。
- (3) ベンゼンの固体の密度は、液体の密度より大きい。
- (4) 金属結合は1原子あたりの自由電子の数が多いほど強い。
- (5) 塩化ナトリウムの結晶では、1個の$\text{Na}^+$が6個の$\text{Cl}^-$に囲まれている。
- (6) 1個の水分子は、最大4個の水分子と水素結合をつくることができる。
- (7) 最密構造の4層目が1層目と同じ位置にくる場合が六方最密構造である。
- (8) 氷の結晶は水よりすき間の少ない格子構造をとるため、氷の密度は水の密度より小さい。