東京医科大学化学2013年第3問
次の文章を読み、問い(問1~6)に答えよ。
硝酸は、工業的には次の方法でつくられる。
反応1:ハーバー・ボッシュ法で合成された化合物アを空気と混合し、白金を触媒として約800℃で反応させ、化合物イをつくる。
反応2:化合物イを空気中で酸化して化合物ウとする。
反応3:化合物ウを水に吸収させて硝酸とする。
- 問1 反応1で、化合物ア1.00molを完全に反応させるのに必要な酸素の物質量として最も適当な数値を、次の(1)~(8)のうちから選べ。$\fbox{ 12 }$mol
- (1)0.50
- (2)0.75
- (3)1.00
- (4)1.25
- (5)1.50
- (6)1.75
- (7)2.00
- (8)2.25
- 問2 化合物イ、ウの記述として最も適しているものを、それぞれ次の(1)~(8)のうちから選べ。
- イ:$\fbox{ 13 }$
- ウ:$\fbox{ 14 }$
- (1)塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱すると得られる。
- (2)常温で二量化しやすく、一部は無色の化合物に変化する。
- (3)亜硝酸アンモニウム水溶液を加熱すると得られる。
- (4)シアン酸アンモニウムの加熱によって得られる。
- (5)亜硫酸ナトリウムに希硫酸を加えると得られる。
- (6)水に溶けやすい無色の気体である。
- (7)血管を拡張させる作用を示す。
- (8)水に溶けて塩基性を示す。
- 問3 反応3で、化合物ウ1.00molを完全に反応させた。生成した硝酸の物質量として最も適当な数値を、次の(1)~(8)のうちから選べ。$\fbox{ 15 }$mol
- (1)0.333
- (2)0.500
- (3)0.667
- (4)1.00
- (5)1.25
- (6)1.50
- (7)1.75
- (8)2.00
- 問4 反応1~3は、1つの化学反応式にまとめることができる。反応1~3が完全に進み、5.1kgの化合物アが全て硝酸になったとすると、70%硝酸は何kg得られるか。最も適当な数値を、次の(1)~(6)のうちから選べ。$\fbox{ 16 }$kg
- (1)9.6
- (2)14
- (3)19
- (4)27
- (5)38
- (6)54
- 問5 次の値を利用して窒素$(\text{N}_2)$の結合エネルギーを計算すると、何kJ/molになるか。最も適当な数値を、下の(1)~(6)のうちから選べ。
- 生成熱〔kJ/mol〕:ア(気)46、イ(気)-90、ウ(気)-33
- 結合エネルギー〔kJ/mol〕:$\text{H}-\text{H}$ 436、$\text{O}=\text{O}$ 498、$\text{N}-\text{H}$ 391
- (1)589
- (2)810
- (3)858
- (4)946
- (5)978
- (6)1130
- 問6 銀に希硝酸を加えると、気体を発生しながら銀が完全に反応した。生成した気体をすべて水上置換で捕集したところ、27℃、996hPaの大気圧のもとで2.0Lの気体が得られた。ただし、27℃での水蒸気圧は36hPaとし、全ての気体が捕集され、水への溶解や空気との反応はなかったものとする。反応した銀の質量(g)として最も適当な数値を、次の(1)~(8)のうちから選べ。$\fbox{ 18 }$g
- (1)0.083
- (2)0.25
- (3)4.2
- (4)8.3
- (5)13
- (6)17
- (7)25
- (8)28