東京医科大学生物2012年第1問
問いに答えよ。
- 問1 DNAに関連した記述である。(1)~(5)のなかで、正しい記述はどれか。最も適するものを1つ選べ。$\fbox{1}$
- (1) DNAは、どの生物でも一つながりで端と端とがつながっている。
- (2) DNAは、どの生物でもヒストンタンパク質と結合している。
- (3) DNAの塩基配列中に複製起点と呼ばれる領域が、どの生物にも多数存在する。
- (4) DNAを構成する塩基の数を分析すると、A+G=T+Cの法則性がどの生物にも成り立つ。
- (5) ヒトのゲノムの塩基対の数は、大腸菌のゲノムの約60倍である。
- 問2 ホルモンに関連した記述である。(1)~(5)のなかで、正しい記述はどれか。最も適するものを1つ選べ。$\fbox{2}$
- (1) ステロイドホルモンは、標的細胞の細胞膜に存在する受容体タンパク質と結合する。
- (2) 甲状腺ホルモンのチロキシンと副甲状腺ホルモン(パラトルモン)は、カルシウム平衡の恒常性に拮抗的に働く。
- (3) 視床下部が生産する放出ホルモンの標的器官は、甲状腺、生殖腺、副腎である。
- (4) 成長ホルモンは、グルカゴンの作用に対抗して血糖を下降させる代謝作用を働かす。
- (5) 昆虫ホルモンのエクジソン(エクジステロイド)は、幼虫の脱皮や蛹化を促進する。
- 問3 光合成に関連した記述である。(1)~(5)のなかで、正しい記述はどれか。最も適するものを1つ選べ。$\fbox{3}$
- (1) クロロフィル分子からの電子の放出は、光エネルギーが引き起こしている。
- (2) 光リン酸化の機構は、解糖系におけるグルコースのリン酸化と類似している。
- (3) クロロフィルの色は、緑色光を吸収することに起因している。
- (4) チラコイドでの反応は、カルビン・ベンソン回路にCO2とATPを供給している。
- (5) C4植物もCAM植物も、カルビン・ベンソン回路を用いずに糖を生産している。
- 問4 魚類の浸透圧調節に関連した記述である。(1)~(5)のなかで、正しい記述はどれか。最も適するものを1つ選べ。$\fbox{4}$
- (1) 淡水生硬骨魚の尿の浸透圧は、海水生硬骨魚とほぼ等しい。
- (2) 淡水生硬骨魚の体液の浸透圧は、海水生硬骨魚よりかなり高い。
- (3) 海水生硬骨魚の腎臓は、淡水生硬骨魚より腎単位が多く、糸球体も発達している。
- (4) 海水生および淡水生硬骨魚は、塩類を能動輸送する塩類細胞が鰓(えら)に発達している。
- (5) サメなどの海水生軟骨魚の体液の浸透圧は、塩類、アンモニアなどが体液に溶けているため海水より高い。
- 問5 化石やDNAの情報から得られた人類の進化に関連した記述である。(1)~(5)のなかで、正しい記述はどれか。最も適するものを1つ選べ。$\fbox{5}$
- (1) 現生類人猿の系統樹では、ヒトと最後に分岐したのはゴリラである。
- (2) ネアンデルタール人は、今日のヨーロッパ人の祖先である。
- (3) ホモ・サピエンスは、アフリカ起源である。
- (4) ホモ・エレクトス(原人)は、アジア起源である。
- (5) アウストラロピテクス(猿人)類は、アフリカから世界中に拡散した。