医学部受験の概況2015
2015年度の医学部出願者は国公立で減、私立で増
2015年度入試は、国公立大医学部の志願者数が5年ぶりに1.9万人を下回った一方で私立大医学部の志願者は8.9万人と過去最高を記録しました。これは2016年度のセンター試験が新課程に完全に切り替わったことが影響していると考えられます。志願倍率は国公立前期で5.1倍、私立大一般入試で18.4倍。いずれにせよ、近年続いている志願者増加の傾向は変わっていません。2016年度入試も同様でしょう。
背景には、これまで東大・京大などの難関大を目指していた学生たちが医学部狙いへとシフトしてきていること、超高齢化社会で医師不足が叫ばれ続けているなか医師免許はもっとも「安定した」「稼げる」資格といえることなどがあります。また、近年は女子の志願者増加が目立っています。
2016年度の医学部入試はどうなる?
2016年度の国立・私立を合わせた入学定員は、前年度比128名増加となります。この大幅増員の内訳は、東北医科薬科大学の医学部新設(定員100名)、国立大10名、私立大18名。今回の医学部の新設は震災復興特別措置であり、1979年の琉球大学以来37年ぶりです。また筑波大学の定員は2016年度、全国で初めて医学科入学定員上限である140名に拡大されています。その他、東日本大震災の被災地域となった東北圏での定員増加が目立ちます。
入試方法は、推薦入試やAO入試など多様化してきています。また面接重視の傾向が強まっているので、面接対策に力を入れることも必要といえます。